オレの氷川雫

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1人のヒロインを2つの視点で楽しめる

©TRUST

2004年にTRUSTから発売された『クロス〜狂気への道標〜』のヒロインの1人である氷川雫をメインとしたミドルプライスの作品。位置づけ的には雫ファンをターゲットとしたファンディスクということになるんだろうけど、このゲーム単独でも楽しめる。白状してしまえば自分は『クロス〜狂気への道標〜』は未プレイだけど、十分に楽しむことが出来た。『クロス〜狂気への道標〜』をプレイしていて、氷川雫に思い入れのあるプレイヤーならばもっと違う感想が出てくるのかもしれないけど、このゲームで始めて氷川雫を知った人間の感想と言うことで。

このゲームは1つのストーリーで構成されているものではなく、『オレの恋人〜氷川雫』と『オレの奴隷〜氷川雫』の2つの低価格ソフトを1つのパッケージにしたもの。2つのゲームは主人公も別人だし、ストーリー的な繋がりも全くなし。同一ヒロインで純愛と鬼畜の両方を楽しめるという構成になっている。まず『オレの恋人〜氷川雫』の方は、カメラマンになるという夢を持つ主人公と厳格な風紀委員の氷川雫のラブストーリー。校則違反を繰り返す主人公を目の敵にしていた雫がしだいに主人公に惹かれていく…というところがこのストーリーの見所かな。純愛モノとしては定番とも言える展開。ただ、定番過ぎてプレイしていて驚きがないし、雫の性格も現実的すぎ。ゲームというフィクションの中で、避妊や収入に拘りすぎるはどうかと。リアリティがあるといえばその通りなのかもしれないけどね。雫はせっかくのツンデレキャラなのだから、デレの部分をもうちょっと強調するシナリオでも良かったかも。

それでは『オレの恋人〜氷川雫』はプレイする価値ナシなのかというと、そんな事はないと思う。というのは『オレの恋人〜氷川雫』をプレイしておいた方が鬼畜ルートである『オレの奴隷〜氷川雫』をより楽しむことが出来るから。『オレの奴隷〜氷川雫』は完全に鬼畜オンリーで、地方の有力者の息子である主人公が雫を拉致監禁して、調教を始めるという内容。ヒロインは同じであっても物語の物語のノリが対照的なので、ギャップを楽しむためにも『オレの恋人〜氷川雫』→『オレの奴隷〜氷川雫』という順番でプレイするといいかも。ストーリーは徹底していて、調教を続けるうちに愛が芽生えて…なんていうぬるい展開は一切なし。正確には主人公は雫を愛しているし、ルートによっては雫の方も主人公に愛情を感じ始めると言うことはあるんだけど、この愛情が明らかに歪んでいるというか、狂気の世界に入り込んでいて、とてもじゃないけどハッピーエンドとは言えない内容。フルプライスのゲームと違ってゲームのボリュームそのものはたいしたことはないんだけど、愛憎、狂気というのがしっかりと描かれていて、価格以上に楽しむ子が出来た。Ｈシーンの方もシーン数17と決して多いわけではないけれど、1つ1つのイベントがかなり長いので、満足度は十分じゃないかな。内容的にも媚薬、孕ませ、獣姦とバラエティ豊富。ただ、フェラをさせるために歯を全て抜いたり、フィストファックで白目をむいていたり、雫が自分のものである証明に入れ墨を入れたりと、エグイというか、かなりキツイ内容のＨシーンが少なからずあるので、人によっては引いてしまうかもしれない。実用性が高いのは間違いないだろうけど、人を選ぶ内容であることも確かだと思うので、そのあたりは覚悟してプレイした方がいいだろう。

2つのシナリオ単独のオススメ度は、『オレの恋人〜氷川雫』は悪くはないけど、飛び抜けた部分もないので☆3つ。『オレの奴隷〜氷川雫』の方は容赦のない描写が実用性高しということで☆4つ。トータルで☆4つ。ばら売りもされているけど、出来れば2本そろえて両方プレイした方がより楽しむことが出来るんじゃないかな。

   使い方

攻略

レビューでも書いたように、『オレの恋人〜氷川雫』と『オレの奴隷〜氷川雫』は完全に独立したゲーム。なので攻略チャートも2つに分かれている。『オレの恋人〜氷川雫』はエンディングは4つあるけど、CG、回想モードを100％にするのが目的なら【オレの花嫁、永遠の恋人〜氷川雫〜エンド】と【オレの子の母〜氷川雫〜エンド】の2つを見ればOK。『オレの奴隷〜氷川雫』の方は全てのエンディングを見ておくこと。

オレの恋人〜氷川雫〜

オレの奴隷〜氷川雫〜

（by Suno）