のーぱんつ!!

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学園執行部役員はみんなのーぱん

学園執行部の役員たちが執行部室にやってくると、なぜか机の上には1枚のパンツ。パンツの持ち主は会長の伊佐木千渟のものだったのだが、露出狂と間違われた千渟は逆ギレして、執行部役員は全員ノーパンになることを命令してしまう。会長に逆らうことなどできない役員たちは、仕方なくノーパンで過ごすことに。女子役員たちから圧力を掛けられた主人公は、ノーパン命令を撤回させるために全力を尽くすことを約束させられるが!?

©Molamola

新ブランド・Molamolaのデビュー作となる本作。自分はゲームを選ぶ際に、そのブランドの過去作品の出来を基準に選ぶのだけど、新ブランドということは、その基準となるべき過去作品がないということ。アタリかハズレかは賭になってしまうわけだけど、本作に関しては大ハズレではないけどアタリでもないという、ちょっと微妙な感じになってしまった。

『のーぱんつ!!』というタイトルを見れば、多くの人は女のコたちがノーパンになったことで引き起こされるドタバタを中心とした物語だと考えるんじゃないかと思う。ところが、ノーパンであることは、物語にほとんど絡んでこないんだよね。というより、ノーパンという設定自体、ゲーム中盤以降では忘れられている感じがする。では、メチャクチャな性格の千渟を中心としたバカゲーなのかと思えば、シナリオがシリアスになったりするので、バカゲーともいい切れない。それじゃあ、シリアスなストーリー重視の作品なのかと思えば、ノリが軽すぎる。キャラ萌えメインのゲームというにはキャラの描写が少ないし、ヌキゲーというにはエロがあっさりしすぎ。全ての要素が入っていて、それなりに楽しめる内容ではあるんだけど、どこを見ても突き抜けた部分が無く中半端。本作はそんな印象のゲームだね。

©Molamola

実際にゲームをプレイしてみると、企画の段階でゲームのコンセプトを固め切れていなかったのかなぁ、という気がする。バカゲーなのかキャラ萌えなのか、あるいは真面目にシナリオを見せたいのか、そういうコンセプトを決めないうちに「ノーパン」というネタだけで制作に突入してしまったんじゃないかと思えるわけだ。個人的には『のーぱんつ!!』というタイトルをつけた以上、ノーパンに拘った物語にして欲しかったかな。ゲーム序盤ではスカートの中を覗こうとした主人公が女のコにぶっ飛ばされたり、ノーパンを恥ずかしがった女のコが前バリをしてきたりと、面白いイベントもあっただけに、そう思えてしまった。

エロはあっさりしすぎと書いたけど、イベントはメインキャラは4つずつ用意され、ハーレム、サブキャライベントをあわせると24ある。CGは差分抜きで80枚あるので、ボリューム的には価格相応といったところ。ダウンロード版を購入するなら、コストパフォーマンスは良いといえるだろう。ゲーム序盤から出し惜しみせずにＨシーンが出てくるのは良い感じだし、伊佐木千渟、早良波音、梶尾藍子、此代さより、追河鮎以外のサブキャラにもちゃんとＨシーンが用意されているのも嬉しい。ただ、イベントの尺が短いのが辛いところですな。主人公が早漏すぎて、イベントが盛り上がる前に終わってしまう感じなんだよね。イベント数は現状で問題ないけど、イベントの尺はもうちょっと頑張ってしかったところだ。

5人のメインヒロインはきちんとキャラが立っているし、CGの絵柄も可愛い感じで悪くない。素材は揃っているのだから、料理の仕方次第ではもっと面白くなったはず。とりあえずはブランドデビュー作ということで、次回作に期待というところかな。致命的といえるところはないし、オススメ度は☆3つ。ノーパンという設定に拘らずに、学園恋愛コメディとしてプレイしたい1本。

   使い方

攻略

シナリオは千渟の扱いで大きく2つに分岐する。千渟と波音の2人は3Pエンドがあるということを頭に置いておけば、キャラ別エンドは難しくはないだろう。全キャラのエンディングを見ると、そのままハーレムルートに突入する。ハーレムルートは選択肢などはなく、これを最後まで見ればゲームクリアだ。

（by Suno）