天神乱漫LUCKY or UNLUCKY!?

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宅配便で送られてきた神様

生まれてこの方、幸運に見放され続け、不運と共に生きてきた主人公。とは言え、それは主人公にとってはそれが日常であり、それなりに平凡な生活を送っていた。そんな主人公のところに、ある日、「生物」とシールの貼られた宅配便が送られてきた。その中から出てきたのは、自称神様の女のコ・卯花之佐久夜姫だった。彼女は主人公に取り憑いた不幸を祓うためにやってきたというのだが!?

©ゆずソフト

ゲームを起動してまず目につくのは、ゲームウインドウの大きさ。このゲームのウインドウのデフォルトサイズは1280x720となっていて、高解像度のモニターを使っている人なら、その見やすさに驚くんじゃないかな。フルHDのモニターが普及しつつあることを考えると、一般的な800×600の解像度は時代遅れになりつつあるのかもね。ウインドウサイズは細かく変更が可能なので、「そんな高解像度のモニターなんて持ってねーよ」という人でも安心だ。その代償なのか、ゲーム自体はやや重め。重いと言ってもNetbookとかでプレイすると若干もっさりする、というレベルなので、一般的な環境なら問題になることはないだろう。

物語の方はというと、先祖の犯した罪により天罰を受けることになった主人公と、主人公を取り巻く女のコたちとのラブストーリーと言ったところ。ただし、天罰絡みのストーリーが繰り広げられるのは卯花之佐久夜姫、卯花の付き人の竜胆ルリ、主人公の妹の千歳佐奈、主人公の幼なじみの山吹葵の4人だけ。生徒会長の常磐まひろ、先生の烏羽紫の2人のストーリーは天罰とは無関係のものとなっている。なので、メインヒロインが卯花之佐久夜姫、竜胆ルリ、千歳佐奈、山吹葵の4人、常磐まひろと烏羽紫の2人はサブヒロインと考えた方が良いかも。なお、CG枚数やイベント数はどのキャラもほとんど同じになっている。

©ゆずソフト

さて、肝心の物語の中身に目を向けると、これはもう完全に予定調和の世界。途中までプレイすればオチは完全に読めてしまうし、その予想が裏切られることは、良い意味でも悪い意味でも一回もなかった。もちろん、起承転結はしっかりとあるし、物語が破綻しているわけでもない。ただ、意外性というものはまったくない。この点で「つまらない」と感じる人もきっといると思う。だけど、自分としてはこのゲームに関しては、そんなことは枝葉末節なんじゃないかとも思う。このゲームで最も重要なのはいかにしてキャラを見せるかと言うことなんじゃないかと。そのためには、むしろ出しゃばりすぎないシナリオの方が向いているんじゃないかと思ったりするわけだ。その観点でこのゲームを見てみれば、メインの4人はもちろんのこと、サブの2人も魅力的に描かれていて、キャラ萌えゲーとしては良作と言っていい出来なんじゃないかな。キャラ萌えをアシストすべきCGや音声もほぼ完璧だったんじゃないかと思う。1つ残念だったのは、個別ルートに入るとルートヒロイン以外が目立たなくなってしまうこと。ルートヒロイン以外のキャラが物語にもっと絡んできたら、もっと面白くなったんじゃないかな。

Ｈシーンは純愛系としては、頑張っている方かと。イベント数は卯花之佐久夜姫、竜胆ルリ、千歳佐奈、烏羽紫の4人は4つ、山吹葵、常磐まひろの2人は3つ、葵＆朋花の3Pイベントが1つの計23用意されていて、尺の長さもそれなりにある。内容的には純愛系のラブラブなものばかりで、特別変わったものはない。常磐まひろにアナル、烏羽紫にバニーのコスプレがあるくらいかな。ヌキゲーとして使えるかというと「うーん……」という感じだけど、悪くはないと言うところか。とりあえず、エロエロなヌキゲーやストーリー重視の大作を求めている人にはまったく向かない作品だけど、キャラ萌えできればOKという人にはオススメ。というわけで、オススメ度は☆4つとしたい。

   使い方

攻略

マップ画面で目的のキャラを選んでいけば、問題なくエンディングにたどり着ける。難しくはないけど、1度でも選んでいないことがあると、イベントが途中で止まってしまうので注意したい。個別ルートに入った後の選択肢は、エンディングにはまったく影響しない。ただし、差分CGはあるので、セーブ＆ロードで回収しよう。そして、全キャラのエンディングを見たあとにセーブ1をロードすると、新しい選択肢が増えているはず。この新しい選択肢を選ぶと、葵＆朋花のイベントを見ることができるぞ。

（by Suno）