FairlyLife

Twitter縺ｧ縺､縺ｶ繧�縺�

墜落してきた人工衛星が擬人化！

腐れ縁の山南南から生徒会副会長に祭り上げられ、生徒会長である南の暴走に胃の痛い思いをしている主人公。そんな主人公の通う学園に、人工衛星・あさがおが墜落してきた。しかも、そのあさがおは、擬人化して人間の姿に！　そのまま放置するわけにもいかず、あさがおを家に連れて帰る主人公だったが、その日から彼の周囲でモノたちが擬人化し始めて!?

©HOOK

位置づけ的には2004年に発売された『LikeLife』の続編ということになるのかな。まあ、続編と言ってもストーリー的な繋がりはまったくないし、キャラクター的にも直接の繋がりはないので、前作をプレイしていなくてもまったく問題はないね。一応、前作をプレイしていない人のために言っておくと、なぜモノが擬人化するのかという謎は前作でも解明されていない。前作でも今作でも、強い想いがモノを擬人化させるという程度の説明しかないので、そのあたりは深く考えず、モノたちの引き起こすドタバタを楽しむというのが、このシリーズの楽しみ方だろうね。

この作品には「楽しいを具現化する」というキャッチフレーズがつけられている。また、ジャンルは「重力無限大！全力どたばたミラクルラブコメADV」となっている。こうしたものをみれば、プレイヤーは明るく楽しいドタバタラブコメを期待するんじゃないかと思う。そして、明るく楽しいドタバタラブコメで重要なのは、主人公やヒロインがプレイヤーから嫌悪感を持たれないことじゃないだろうか。その点でこのゲームは大きな問題がある。

まず、メインヒロインでもある山南南の存在。南の性格は、明るく元気なトラブルメーカーといったところ。トラブルを起こすのは良いんだけど、トラブルを解決しようという気がまったくないのは問題だろう。事件を起こすだけ起こして、その責任は他人に丸投げ。それどころか、責任を丸投げされて困っている主人公を見て楽しんでいるフシさえある。はっきりいって、こんなヒロインは好きになれない。トラブルメーカーであっても、事件解決に向けて、ポジティブに突き進んでいくというキャラクターならば、かなり印象が変わったと思うんだけどね……。

©HOOK

次に主人公のライバル的存在である風紀委員・真鶴竜生の存在。竜生は一言でいえば凄く嫌な奴ということになるだろうけど、ただプレイヤーを不快にさせるだけのキャラなんてこのゲームに必要だったんだろうか？　格好をつけているけどドジで抜けていて、どこか憎めないというキャラクターならば、物語のアクセントとしてアリだと思うし、あるいは、主人公たちを圧倒するほどの信念を持った絶対悪でもいいかもしれない。ゲームのコンセプトからは少々はずれてしまうかもしれないけど、それなら信念と信念の激突というストーリーにすれば、物語が盛り上がるだろうし。ネタバレになってしまうから詳しくは書かないけど、南の個別ルートも同じ意味で楽しむことができなかったなぁ。

ただ、高岡未来がそうしたキャラクターたちへの不快感をカバーしてくれたのは救いだった。携帯電話が擬人化した未来は、主人公の役に立ちたい、傍にいたいということだけを考えているキャラ。そうした想いというのは言動の端々から感じられるんだけど、押しつけがましくなっていないのが良い。そして、普段はクールなんだけど、主人公のちょっとした言葉に恥ずかしがったりする姿とのギャップも良い感じだ。未来は未来の個別シナリオは当然として、他のキャラの個別シナリオでもかなり登場機会が多いので、大いに萌えさせていただきましたよ。

プレイを終わってから考えてみると、ゲームのコンセプトとキャラクターの性格のミスマッチが、このゲームの最大の問題点だったかという気がする。強大な敵を打ち倒すカタルシスがあるわけでなく、かと言って敵であった人物と理解し合っていく感動があるわけでもない。もっと普通にヒロインたちとのイチャイチャを見せてほしかったね。オススメ度は☆4つとしたけど、これは個人的に未来が萌えのツボにはまったから。素直クールなキャラが好きじゃないという人は、☆1つマイナスして考えた方がいいかもしれない。

   使い方

攻略

最初に4回出てくるキャラ選択で目的のキャラを選び続ければ、「フォーミーモード」へ移行することができる。五味優エンドをめざす場合は、1人で行動すること。「フォーミーモード」での選択肢はそれほどシビアではないので、適当にプレイしていても、エンディングに辿り着くことができるだろう。「フォーミーモード」で注意して貰いたい点は、沢渡弓月ルートだけはエンディングが3つあると言うこと。このルートだけは少々分岐が複雑になっているので、選択を間違えないようにしよう。

（by Suno）