夏神

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10年ぶりの幼なじみたちとの再会がもたらすものは？

海難事故で両親を失い、施設で育った主人公。その施設が閉鎖されることになり、主人公は10年ぶりに故郷の島に帰ってきた。そこで再会する幼なじみ。しかし、島には決して表に出ることのない、裏の顔があった。島に伝わる伝説と、その伝説を祭る巫女、小夜歌との出会いによって、主人公の日常は大きく変わっていくことになる……。

©アトリエかぐや TEAM HEARTBEAT

アトリエかぐやの看板絵師とも言えるM&M氏原画による新作ということで、期待してプレイを始めた本作。相変わらずM&M氏の絵はエロくて良いですな。通常イベントのかわいさと、凌辱シーンでのエロさのギャップがGood。M&M氏のファンならば、この絵のためにゲームを購入しても後悔はしないんじゃないかな。

さて、ストーリーはと言うと、一言で言えばループもの。ここではあまり詳しくは書かないけど、決まった期間を繰り返しプレイするタイプのストーリーだ。ループもののストーリーというのは上手くキマれば凄く面白い物語になるけど、失敗すると酷く陳腐になってしまうもの。このゲームがどうだったかというと、あまり上手くいっているとは言いがたい。プレイヤーが1番最初にプレイすることになるストーリーは現実路線。繰り返しプレイして、特定条件を満たすと物語の真の姿を見ることができるトゥルールートをプレイすることが出来るようになるというシステムなんだけど、この現実路線のストーリーでの伏線の張り方がイマイチ。伏線がきちんと張られていないので、トゥルールートが浮いて見えてしまうんだよね。また、起っていないはずのイベントが起ったことになっていたり、会ったことのないキャラに会ったことになっていたりといった、シナリオ上の矛盾が目に付くことも気になった。

©アトリエかぐや TEAM HEARTBEAT

いきなり不満点をぶちまけてしまったけど、それ以外はおおむね良い感じになっている。世話好きな幼なじみの高里七瀬、男勝りの幼なじみのその2の三雲佳沙、ミステリアスな巫女の磯嶋小夜歌、やたらとハイテンションな先輩の加賀見透子と、キャラはみんな魅力的に描かれているしね。個人的には透子がお気に入りだったけど、他のキャラもきちんと描かれているので、プレイヤーによってお気に入りのキャラが分れてしまいそうかな。ゲームがスタートしてからヒロインと恋人同士になるまでの展開がかなり早いけど、七瀬や佳沙とは幼なじみ同士という設定があるので、それほど不自然でもないしね。

アトリエかぐやと言えばヌキゲーというわけで、Ｈシーンに関しては実用性十分のエロさ。イベント数が多いだけでなく、1つ1つのイベントが長めで、主人公はメチャクチャ連射が利くのでドロドロになるまでヤリまくり。特にフェラシーンには力が入っているので、フェラ好きには堪らないかと。そして、プレイヤーの選択によって純愛と凌辱が分岐するのも良い感じ。アトリエかぐや TEAM HEARTBEATの『瀬里奈』でも同じタイプのシステムが採用されていたけど、大切な恋人が目の前で凌辱されるというシチュエーションがエロい。特に凌辱ルートに入った時は、エロの質、量共に満足の出来。このあたりはさすがアトリエかぐやと言ったところだね。凌辱シーンは輪姦メインなので、輪姦が好きならそれだけでご飯3杯はいけそうだ。ただし、CGモードをコンプリートするためには凌辱ルートをクリアしなければならないし、そもそも凌辱を回避不可能なキャラもいたりするので、ヒロインがプレイヤーキャラ以外にヤられるのは絶対に我慢できないという人は回避推奨。まあ、このあたりはプレイヤーの好み次第だけどね。

トータルで見ると、シナリオはちょっと残念だったけど、ヌキゲーとしては十分以上に満足できる内容だった。『瀬里奈』が好きだった人ならプレイして損はないだろう。個人的にM&M氏の原画ということで点数が若干甘くなって、オススメ度は☆4つ。安心してプレイできるヌキゲーを求めているなら、オススメできる1本だ。

（by Suno）