ハーレム＆ハーレム

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喫茶店経営がきっかけでハーレム生活に!?

©2006 unicorn-a ArkShell

外食産業大手の川島フーズカンパニーの御曹司である川島彰人は、ある日父から試練を与えられる。それは卒業までの1年間、喫茶店のマスター兼オーナーとして経営をするというものだった。用意された当座資金は300万円。経営する喫茶店から利益を上げ、専属メイドの君香の給料とスタッフのバイト料、そして生活費を捻出しなければならないのだという。クラスメイトの椎菜と亜弥にウエイトレスを頼みなんとか開店することはできたのだが、はたして無事に試練を乗り切ることはできるのか？

ラブコメものとして序盤から飛ばしてくれるノリのよいストーリーが魅力といえるかもしれません。メイドの君香から屋敷には戻れないといわれた彰人に対して、亜弥と椎菜からは会社が倒産しただの屋敷が全焼しただの酷い言われよう。亜弥はともかく椎菜までがそういうことを言うのか、と突っこみそうになりました。全体的に登場人物がそれぞれ個性的でいい味を出していると思います。その中でも特に叔母の百合がなかなかで、ハプニングが起こるように細工しておいたり、意外にも重要なところで助けてくれたりしてグッジョブなところがあったり……。

本作は当然タイトル通りハーレム的な展開になっていきますが、ちょっと予想と違う微妙にずれた展開になってツボにはまる感じというか、先の展開を期待させてくれます。個人的にはそのあたりが意外によかったですね。ただ、ハーレムエンドのあたりはちょっとあっさり気味で残念。タイトルがタイトルなんだから、もう少し気合いを入れてほしかったかも。あとはドロシーがなんだかオマケという感じがしてしまうのも惜しい。

意表を突いて実はエロ娘だった椎菜が亜弥をけしかける椎菜＆亜弥ルートも面白いけど、君香に憧れる紗那が「君香とならば仕方がない」と浮気を認める（？）君香＆紗那ルートがいい感じ。君香が紗那にお仕置きをするシーンがGood。紗那にリモコンバイブを入れたまま接客させて接客中にスイッチを……というのが意外で。そんなのバレたら彰人は試練失格で終了なんじゃないのかと。君香がそんなことをするという意外性がよかった。でも、シーンの描写が少ないのがちょっと惜しいかも。そのあたりにも描写に力を入れてあればもっと魅力が増したんじゃないかと思うんだけどなぁ。あとは催眠術をかけるのに失敗した彰人の運命も爆笑ものです。その後の話もドキドキな部分があるわけですが。

システム面はほぼ快適だと思うんだけど、要注意な部分もあります。クイックセーブ・クイックロード機能が通常のセーブ・ロードと共用のため、うっかりすると上書きされて焦るかもしれません。なんで共用なのかがちょっと不思議な感じでした。個人の好みにもよるとは思いますが、CGのほうはキャラの瞳に違和感を感じる人がいるかもしれません。

ラブコメ好きにはお薦めだとは思うけど、シナリオが自分の好みとぴったり一致してしまって堪能してしまった結果かもしれません。そういうわけだからお薦めの☆4から差し引いて考えていただいたほうがよいかも？　あとは攻略チャートを見てもらいたいんですが、選択肢からしてアレやソレなものがあったりするわけで、コメディに期待する人はもしかするとそのへんが多少は参考になるかな？

   使い方

攻略

クイックセーブとクイックロードを利用して選択肢による好感度がどうなるのかを確認していけば難しくないと思う。致命的に間違えるとストーリーの途中でノーマルエンドとなる。ノーマルエンドはCGはないから見なくても大丈夫。シナリオは椎菜＆亜弥ルート、君香＆紗那ルートと2人一組で進んでいくことに気付けば簡単かな。ドロシーとハーレムはその途中からの派生という感じになっています。エンディング名はエンディングになったところでセーブしてみると見ることができるので、それを記載しておきました。

（by 天城螢）