幻月のパンドオラ

Twitter縺ｧ縺､縺ｶ繧�縺�

淫魔から授かったゲーム機で女のコの欲望を集めちゃおう

新学期を迎え、文芸部に入ろうと思っていた主人公・相坂文樹は、ひょんなことから、生徒会長ｕｎｉのワガママで創られたゲーム研究部・電芸部に入部することになった。そして、部室がある旧校舎へ行ってみると、床から温泉が噴き出すハプニングが発生！　しかも、湯柱の中から裸の少女が突然現れ、文樹はデジタルワールドに転送されてしまった……。異世界にはエレディーユという淫魔が待っており、　彼女は人の欲望をデータ化したデジタルデザイアを集めるため、文樹に協力を要請してきたのだった。依頼を引き受け現世に帰還すると、文樹の携帯ゲーム機は人の欲望をゲーム化する“パンドオラ”という魔具にすり替わっていた。この不思議なゲーム機を使ってデジタルデザイアを集めると、いったい何が起きるのだろうか？

©Q-X

このゲームの目的は、淫魔エレディーユが現世に来るための道“ヨミジリンク”を作るため、その素材となる“デジタルデザイア”を集めること。と、大ざっぱに説明したけど、実際の話はもっとややこしい。エレディーユが現世に来るとヤバイ自体が発生するため、彼女に敵対する魔人トゥナとタッグを組み、エレディーユを封じる“カガミバコ”を作ろうと奔走することになるのねん。次から次へと事件・難題が降りかかってくるシナリオ構成ゆえ、退屈することなくテンポ良く物語を読み進められるね！　学園ラブコメ作品らしい軽快なお笑いネタ、そして友情・絆・恋愛といったホロっとさせる要素も絶妙なバランスで絡み合ってて、拙者的には「秀逸なシナリオ」という評価でやんす。序盤の伏線も上手く処理してて、シナリオの粗や矛盾点は感じられなかった。

ちょっと評価が分かれると感じたのは、Ｈシーンの内容だ。デジタルデザイアを回収するとき、女のコをデジタルワールドに転送しＨするのだが、その相手は現実のヒロインたちではない。彼女たちの深層心理・欲望を形にしたものなので、Ｈが終わって現世に戻ると夢オチ的な扱いで処理されちゃうのねん。あっちの世界で結ばれても、現世に戻ればヒロインたちにその記憶は一切残ってない。まぁ、メインヒロインたちとは現世でのリアルＨもあるんだけど、全体の約半分が仮想Ｈというのは正直微妙だ。仮想ＨでもエロCGは見れるんだけど、ちゃんと結ばれないＨはなんか満足感を得にくいのねん。まぁ、仮想Ｈでもエロが見れればOKって人は、マイナス要素にはならないと思うけどね。ちなみに基本CG88枚、Ｈイベントは20シーンあるので、この手のゲームとしては納得できるボリュームだね。

©Q-X

あと、シナリオ構成・展開は秀逸なれど、エンディング数が3つしかないのは少し残念だったな。魅力的な女のコがたくさん登場してるのに、真姫・uni・詩乃鈴の3人しかスポットをあててないのはもったいない！　というか、拙者イチオシのキャラ辛島先生に至っては、エンディングどころかＨシーンもなかった……。立ちキャラの衣装を透視するしシーンを何度も見せた挙げ句、ちゃんとしたＨシーンを見せないのがっかりだヨ。まぁ、エンディングを乱立しなかったおかげで、メインヒロイン3人のシナリオの密度は濃く、感動指数は逆に高かったとも言えるけどね。

もう一点気になったのは、シナリオを盛り上げる演出が全体的に弱かったこと。本作はＨの前にヒロインとゲームで対戦するのだが、テキストで状況説明するだけなので臨場感がイマイチ伝わらないのねん。格闘ゲームっぽい勝負のときは、体力ゲージを表示して技を喰らう度にゲージを減らすとか、ビジュアル的な演出が欲しかったね。ミニゲームを作られるとクリアするのが面倒になっちゃうけど、テキストだけだとアッサリしすぎだ。また、主人公達はゲーム作りをしてるんだけど、その完成品の全貌が明らかにならなかったのも惜しい。電芸部の人が作った作品を、ミニゲームとして収録するような遊び心が欲しかったなぁ。というワケで、ちょっと物足りなく感じる部分はあれど、シナリオは文句なしの完成度を誇る秀作。ホロッと泣ける温かい物語が好きな人にオススメっす。

   使い方

攻略

対戦シーンでは正解を入力しないとＨシーンを見落とすが、基本的には何を選んでもOK。ラスト直前でセーブすれば、サクッとエンディングを回収できるよ。

（by イ・ヤン提督）