魍魎の贄

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仲間たちとともに魍魎の復活を阻止せよ

数百年前、本来は取るに足らない力しかないはずの妖怪・魍魎が大きな力を持ち、人間、妖怪を問わず殺戮の限りを尽くした。しかし、魍魎は妖怪たちによって倒され、封印されることになるのだった……。そして現在。妖怪の血を引く主人公・小早川隼人は幼なじみの春日井千尋らとともに人間と妖怪の共存を目指して封魔会社で働いていた。そんなとき、彼らは魍魎が復活しようとしていることを知り……。

©TinkerBell

TinkerBellお得意の触手による凌辱をメインとしたAVG。まず、ストーリー面から見ていくと、なんだかすっきりしないストーリーだなぁというのが正直なところ。というのも、プレイヤーの分身であるはずの主人公が、非常に影が薄いんだよね。一応、最後に活躍はするものの、ほとんどのシーンでいてもいなくてもいい扱いになってしまっている。さらに、主人公と登場する女のコたちとの恋愛要素が全く無いのも、主人公の存在感のなさに拍車をかけている気がする。戦いに負けた女の子が凌辱されるというのがこの作品の見所なわけだけど、恋人になったヒロインが凌辱されるという方がより凌辱テイストが強くなると思うんだけどね。また、魍魎復活の黒幕がいるんだけど、この黒幕が何を考えているのかが語られないのも、消化不良感を強めている。単に魍魎を復活させて大暴れしたかっただけというのなら、あまりにも底が浅すぎるしね。あと、これは欠点というわけではないのだけど、本作は物語的には鬼塚冴子、白柳瑞穂のアダルトコンビがメインとなっている。幼なじみというポジションから春日井千尋がメインヒロインと思ってしまうかもしれないけど、この点は注意が必要かな。

ストーリー面では今ひとつだったものの、ゲームシステムでは進化している。コマンド選択型AVGではあるものの、シナリオ分岐が意外と複雑で、適当にプレイしているとイベントやエンディングをコンプリートするのは難しいだろう。おそらく難易度が上昇したことへの対策なんだろうけど、本作ではTinkerBell作品では珍しく、イベント分岐のフローチャートが搭載されていて、このチャートを見ながらプレイすれば、イベントはほぼ、回収できるんじゃないかと思う。ヌキゲーではサクサクとイベントが見られることも重要だと思うので、これは嬉しい配慮だ。もっとも、それだけでは全てのエンディングを見ることはできないので、難易度が高めであることに変わりはないのだけど。

©TinkerBell

このゲームをプレイしようという人の、最大の目的は触手、妖魔による凌辱だと思う。この点に関しては期待を裏切られることはないんじゃないかな。CG枚数は差分抜きで77枚と、フルプライスのゲームとしては標準レベル、イベント数は43用意され、尺も長めなので、十分に楽しめる。シチュエーションは触手による拘束、処女喪失、人体改造や孕ませなど、触手ゲーに必要と思われるものは、ほぼ取りそろえていると言って良いかと。触手をねじ込まれ、お腹がボコボコと膨らんでいくなんていうシチュエーションが大好物という人なら、満足できるんじゃないかと思う。本作には薬師寺レイカや鬼塚冴子など気の強いキャラが多めなんだけど、個人的にはそういう勝ち気なキャラがしだいに快楽に堕ちていく様子が描かれていたのがツボだったかな。

物語の面では残念なところもあったけど、ヌキゲーとして考えれば押さえるべきところは押さえている作品。TinkerBellの『淫妖蟲』シリーズが好きだった人なら、プレイして損はない作品だろう。過去の作品を知らないからシリーズ物は手が出しにくいなぁ……という人にもオススメできる。というわけで、シナリオの物足りなさを差し引いて、オススメ度は☆3つ。ハードなエロを求めるという人に。

   使い方

攻略

間違った選択肢を選ぶと、即バッドエンドになってしまうデストラップ型のAVG。ただし、Ｈシーンのほとんどはバッドエンドで見ることになるので、CGコンプリートのためには全てのバッドエンドを見ておく必要がある。そして、初回プレイでは出てこない選択肢があるため、最初は必ずエンディング1〜4のいずれかになる。チャートのカッコ内の選択肢は初回プレイでは出てこないものなので、出てこない場合は無視して構わない。エンディング1〜4を見たら、最初からプレイし直し、冴子や瑞穂のイベントを見つつ、ハーレムエンドを目指そう。

（by Suno）