神がかりクロスハート！

幼なじみたちに神様の使いが憑いちゃった!?

主人公は両親の仕事の都合で、幼いころを過ごした街に10年ぶりに帰ることになった。幼なじみである七咲杏子や従姉妹の汐崎聖に再会したり、杏子の親友の神楽坂こねこと知り合ったりして、賑やかにスタートした新生活だったが、この3人が神様の使いに取り憑かれ、神使憑きになってしまったことから、主人公の賑やかな毎日が幕を開けるのだった。

©ういんどみる

ういんどみる10周年記念作品ということで確認してみたら、ういんどみるのデビュー作である『結い橋』が2002年発売。あれから10年も経ったんだねぇ。というわけで『神がかりクロスハート！』をプレイしてみた。本作のコンセプトは「萌え」と「エッチ」ということだけど、これは確かに達成できているかな。本作のメインヒロインは七咲杏子、神楽坂こねこ、汐崎聖の3人なんだけど、この3人の個別ルートはひたすらイチャイチャとＨの繰り返しとなっている。共通ルートや個別ルートの序盤で伏線が張られるわけだけど、そんなものは無視してひたすらラブイチャ展開となるわけだ。そしてサブヒロインである狐塚沙菜、宮乃青梅ルートでは少しだけ物語の真相が見えてきて、最後にプレイすることになるトゥルーエンドルートですべての伏線が回収されるというシステムになっている。で、メインヒロイン3人のイチャラブに期待するなら、その期待を裏切られることはないと思う。どのキャラもかわいく描かれているし、個別ルートはほぼイチャラブに当てられているので、ボリューム的にも十分だしね。

けれどメインヒロインルートではストーリー的には伏線が完全に未回収のままで終わってしまうので、消化不良感を感じてしまう。サブヒロインの2人はその逆で、ストーリー面を重視したのは良いんだけど、その分だけイチャラブ分が減ってしまい、これまたやや物足りなく感じてしまった。致命的にボリュームが足りないという訳じゃないし、キャラ萌えを重視するなら十分以上に楽しめる作品ではある。楽しめる作品ではあるんだけど、ブランドの記念碑的作品を謳うなら、もう一頑張りして萌えとストーリーの両立を狙ってほしかったなぁ、と。トゥルーエンドルートで一気に回収している伏線を個別ルートでも活かすことができたら、名作にもなり得たと思うだけにちょっともったいなかったかな。

©ういんどみる

「萌え」と並んで本作のもう1つのポイントである「エッチ」については、純愛系ゲームの標準はクリアしているといったところかな。内容的には聖ルートで軽いスパンキングがある程度で、それほど変わったプレイはナシ。基本的にヒロインとイチャイチャしながら、その流れでＨシーンに突入という感じのものとなっている。特筆するようなシチュエーションはないものの、キャラ萌えを際立たせるという点では出来の良いＨシーンじゃないだろうか。ボリューム的にはイベント数25、内訳は杏子4、こねこ4、聖7、沙菜4、青梅5、トゥルー1となっている。尺もそれなりにあるので、大きな不満は出ないんじゃないかな。

不満点もないではないけど、キャラ萌え重視のプレイヤーなら楽しめる良作といったところか。飛び抜けた部分はないけど、そつなくまとまった作品なので、エロゲー初心者向きでもあるかな。オススメ度は☆4つ。ヒロインとのイチャイチャを見たいんだという人にオススメしたい作品だ。

攻略

   使い方

初回プレイで攻略できるのは杏子、こねこ、聖の3人のみ。いずれか1人をクリアすると沙菜、青梅が攻略可能になり、全キャラをクリアするとタイトル画面に「エピローグルート」が出現するので、これをクリアすればゲームコンプリートとなる。Ｈシーン中の選択肢はどれを選んでもかまわないが、CG差分があるので、すべての選択肢を選んでおこう。

（by Suno）