妻買い−ツマガイ−

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没落華族の令嬢の運命は？

©Blue Topaz

明治30年。相場に手を出して資産を失い、当主もこの世を去った中御門家。ただ1人残された令嬢、中御門朔夜には家を存続させる力はなかった。そこに現れたのが、かつて中御門家の使用人として働き、当主によって虐待されていた主人公だった。戦争特需によって財産を築いた主人公は、金の力で朔夜を妻とし、虐げられてきた復讐を始めるのだった……。

物語は主人公と朔夜が結婚し、新婚生活が始まったところからスタートする。2人が結婚するに至った経緯などは完全に省略されているので、物語の展開はスピーディー。余計なご託はいらないから早くエロを見せろ、というプレイヤーにとっては嬉しいところだろう。ただ、そのせいで主人公とヒロインである中御門朔夜の関係がハッキリしなくなってしまったのはツライ。少年時代の主人公がどんな虐待を受けてきたのか、その当時の主人公と朔夜の関係はどんなものだったのかが分からないので、今ひとつ感情移入しづらい。一応、そのあたりの事情は主人公のモノローグという形でで断片的に語られてはいるんだけど、断片的すぎて効果的とは言い難い。エロを重視するのは大いに結構なんだけど、感情移入ができてこそエロが引き立つんじゃないかなぁと思うので、このあたりはもう少し考えてほしかったね。

©Blue Topaz

さて、肝心のエロについては、純愛ルートと鬼畜ルートの2種類が存在する。鬼畜ルートでは朔夜を陵辱、調教していくことになるわけだけど、主人公の冷酷さは鬼畜プレイヤーにとっても満足のいくところじゃないかと思う。朔夜は主人公に対して密かに想いを寄せているんだけど、そんなことお構いなしに調教を進めていくのはなかなかそそるものがある。もう一方の純愛ルートでは、復讐と愛情の間で揺れ動く主人公といった感じで、鬼畜ルートに比べれば甘い感じのイベントが中心だ。ただし、純愛ルートに入っても、普通にベッドでラブラブというイベントは皆無で、ややアブノーマルなプレイばかりなので要注意。純愛エロを目的にこのゲームをプレイしようという人は少ないだろうけど、初々しいＨシーンを期待している人は気をつけた方が良いだろうね。いずれにしても、緊縛、露出、多人数プレイ、獣姦と、エロのシチュエーションは豊富なので、純粋にＨシーンを楽しむのなら期待を裏切られることはないだろう。あと、全裸でのＨシーンが少ないこともポイントかな。朔夜は常に和服を着ているわけだけど、乱れた和服というのは独特のエロさがあって、個人的にはかなり楽しめた。

プレイしていてちょっと気になったのが、なぜ舞台が明治30年なのかということ。特に時代を感じさせる演出もないし、物語上の必然性もなかったように感じた。現代を舞台にしても、まったく違和感はなかったんじゃないだろうか。まぁ、欠点とかマイナスポイントというわけではないけど、どういう意図で設定されたのか、ちょっと気になってしまったかな。物語的にはキャラクターの心情描写が足りない点があったりして、やや物足りない点もあったけど、ヌキゲーとしてのコストパフォーマンスは良好。CG枚数は差分抜きで32枚あり、クオリティも高いので、実用性のみを求めるならプレイして損はないだろう。とりあえず、オススメ度は☆3つ。和服でのエロが好きな人になら安心してオススメできる1本。

   使い方

攻略

中途半端なやさしさと、完全な冷酷さは身の破滅を招く。純愛、鬼畜どちらのルートも徹底した態度をとるか、中途半端な態度をとるかでエンディングが分岐するシステムだ。分岐ポイントはやや分かりづらいので、チャートを参考にプレイしてほしい。

（by Suno）