女囚騎士セリシア

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積もる恨みを晴らすべく生意気な女騎士を調教!!

©黒雛

女ながらに身体を鍛え、さらに魔成術（魔法のようなもの）の力も持つセリシアは、国王親衛隊の分隊長を勤めていた女騎士。だが親衛隊長と揉めたことが原因で、辺獄砦と呼ばれる脱走不可能で無秩序な町に送られてしまう。そこにいるのは囚人ばかりだが、セリシアはその強さで荒くれ者たちを抑えて辺獄砦の環境を改善、弱き者たちを守っていた。

本作は二次元ドリームノベルス『女囚騎士セリシア』が原作。二次元ドリームノベルスの王道とも言える、強く凛々しいヒロインが悪漢の卑怯な罠にはまって凌辱される内容だ。原作は王都に戻る第二巻まで出ているが、このゲームは第一巻の内容を元にしたオリジナル展開となっており、辺獄砦だけで物語は完結する。

ゲームを始めると、「セリシア･ストーリー」「ゾーゲム･ストーリー」の2つから選択。ゾーゲムというのはセリシアが来るまで腕力で辺獄砦を仕切っていた下劣な大男。セリシアに完膚無きまでに叩きのめされ地位を失い、彼女への恨みを持つ、この物語の凌辱担当だ。本作は物語をこのゾーゲム側から見るかセリシア側から見るか最初に選択できる。

©黒雛

というわけで好きな方を選んでゲーム開始。粗野な囚人たちが暮らす辺獄砦の日常として、巨乳がこぼれそうなほど肌が露出したビキニ鎧のセリシアがパトロール。なんだかシュールだ。そして予定通り、早い段階でセリシアの圧倒的な強さは奪われる。

衆人観衆の中、みこしを模した調教道具で衰弱させられるセリシア。さぁこれから抑えつけられていた男たちによる輪姦が始まる!! と思ったら……ええっ!? “嫌がるセリシアとそれを見てほくそ笑むゾーゲムの立ち絵”だけで終わりですか!? マジですか。イベント絵の1枚もなし。さらに、その後の場面転換でいきなり一週間後。「あのあと牢に繋いだセリシアを一週間砦中の男たちに犯させたが彼女の心は折れず、男たちもいい加減飽きて相手にしなくなった。そこでゾーゲムが自ら調教開始する」という状態から始まる。

そこ飛ばすなよーーっ!! 信じられん。辺獄砦という独自のシチュエーションを用意しておきながら、ゾーゲムとセリシアの対面調教以外は省略するだなんて。そのくせ、セリシアのセリフで「こんなことをされた」というのは短く語られるのだ。何十、何百といる屈強の男たちが飽きるほど犯したという濃密な一週間も、数行の説明で終わりですか。それを見てみたかったんだけどな。

©黒雛

……気を取り直してゾーゲムの調教開始。3種類の調教を行い、1種類の調教を最後まで行うか期限が来るとエンディング。しかしその調教内容もほとんどがゾーゲムとセリシアのマンツーマン、あとはせいぜい1人加わるというおとなしいレベル。いや、十分にエロいけど、この物語の設定からすればおとなしいと言わざるを得ない。

ちなみにセリシアは序盤に力を奪われて幼い少女の姿にされるのだが、文章では少女の姿になったと説明があっても、セリシアの特徴でもあるでっかい巨乳は変わらない。身体がちょっと細くなったぶん前より大きく見えるほどだ。これで“幼い少女の姿”って言われても説得力がない。声がちょっとロリっぽくなるのは面白いんだけどね。

また調教の内容によっては一時的に元の姿に戻して犯すのだが、あくまでそういうイベントであって、プレイヤーが任意にどちらの姿で調教するかを選べるわけではない。そういうこともあって、本作のセールスポイントのひとつ“少女の姿と大人の姿、両方のセリシアを調教できる”というのは生かされてない感じだ。少女の姿ならではの調教、大人の姿ならではの調教、という特徴的なものもなく、どっちの姿だろうとセリシアの態度などに大きな違いはない。

それどころか少女姿と大人姿に関しては逆に混乱させられることがある。ゲーム開始直後、まだセリシアが少女の姿にされてない状態なのにメッセージウインドウの名前欄が“大人セリシア”になってて初プレイでは面食らうとか、調教イベント中にいきなり大人セリシアと少女セリシアが替わったりして状況把握に苦労することも。

ところでゲーム開始時には「セリシア･ストーリー」「ゾーゲム･ストーリー」を選ぶのは前述の通りだが、どちらでプレイしてもほとんど内容に変化はない。一応、それぞれの側でしか見られない心理描写や会話はあるものの、調教内容や結末に影響は無く、両方でエンディングを見たら隠しストーリーでも現れるのか? と思ったがそんなことはなかった。基本的にどちらの視点が好みか、という点で選べばいいようだ。ただ、1つだけゾーゲム側の視点でなければ見られないHシーンがある。

システムは、個人的に気になったのはキーボードからメッセージウインドウを消す方法がないこと。リターンキーが文章送り、スペースキーも文章送り、メッセージ消去するキーはなし。……ならスペースキーでメッセージ消去でも良かったのでは!? それ以外は、クイックセーブ&ロードが無いのがちょっと気になる程度で動作も軽くスキップも快適。セーブデータ保存箇所も、すべての選択肢でいちいちセーブすると足りなくなるが、普通にプレイするぶんには支障のないレベル。Hシーン回想はゾーゲム側から見た19とセリシア側から見た18。といっても視点が違えど内容はほぼ同じなので、実質的には全18＋1シーンといったところ。価格から考えればボリューム不足とは感じない。

やや強引に総論をまとめると、「普通じゃない状況設定で、普通の調教凌辱を行う」ゲーム。オリジナリティを盛り込もうとしたであろう世界設定や人物設定、だがHシーンにそれらが有効に働くことがなく、もったいないという思いが残る。またセリシアが調教の末に堕ちるのも、その途中過程の描写が皆無でプレイヤーとしては「あれ、もう堕ちたの?」という感じ。なんか色々と省略しすぎなんじゃないでしょうか。あまりオススメはできないけど、CGは綺麗でエロいので、絵が目的な人にならアリかな。

   使い方

攻略

この攻略パターンでは何度か繰り返してプレイする部分が多いが、差分CG回収を考慮したため。既読スキップを使えば繰り返しはたいした手間ではないはず。

セリシア･ストーリーからのEND

ゾーゲム･ストーリーからのEND

（by 葉柳）