朝凪のアクアノーツ

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ワガママな人魚姫と送る一夏の物語

テトラポットの上で歌うクラスメイト、朝凪深緒の姿を目撃した翌日、主人公はハンマーを持った深緒に襲われることになる。その数日後、主人公は人魚に変身した深緒の姿を見てしまう。深緒は海中王国アクア・マリナの次期女王であり、その正体は絶対に秘密でなければならないというのだ。秘密を知ってしまった主人公は、深緒のボディーガードをすることになるが？

©Fizz

Fizzの公式サイトを見ると、このゲームのポイントとして「学園ラブコメディ」があげられている。体験版も公開されていて、それをプレイしても確かにラブコメディという内容になっている。だけど、実際のゲーム内容は、前半の共通パートはコメディ、後半の個別ルートはシリアスという展開。どちらかといえば、後半のシリアスに比重が置かれた作りになっている。さらに、エンディングも、完全な大団円といえるものは少ない。なにかを得るためになにかを失うといったような、少しもの悲しいオチになっているものが多いんだよね。というわけで、体験版をプレイして、明るい学園ラブコメディを期待すると、意外な感じがするかもしれない。

物語のメインとなる個別ルートは、十分なボリュームがあるし、人魚姫というファンタジックな素材を扱いながら超展開にもならずに、きちんとまとまっているという印象。ややご都合主義的な部分もあるにはあるけど、まぁ、許容範囲内かな。ただ、どのキャラのルートにしても、掘り下げ方が不十分だったかなぁという感は否めない。もちろん、現状のままでも1つの物語としてきちんと完結しているんだけど、できれば、全キャラクリア後に、すべての問題が解決するグランドエンド的なものが欲しかった。キャラ設定や世界観などは良かったし、グランドエンドで物語を収束させることができれば、名作にもなり得たと思うだけに、もったいなかった。

©Fizz

Ｈシーンは純愛系のゲームとしては、かなり頑張っている方かな。イベント数は20あり、それぞれの尺も長めなので、満足感は高い。また、エンディング後に見ることのできるオマケＨイベントが4つあり、そちらの方ではifの世界ということで、3Pなんかもあってエロ度も高め。ゲーム本編ではサブキャラだった母親の向日葵や、クラスメイトのメリーのイベントを見ることができるので、本編のＨシーンよりも、オマケの方が好きという人も出てくるかも。できれば、メリーはオマケではなく、ゲーム本編でルートを作って欲しかったけどね。

不満点を色々と書いたけど、CG枚数は差分抜きで104枚と、フルプライスのゲームであることを考えても十分な数があるし、ストーリーも1つのゲームとして十分に楽しめる内容だと思う。シリアスなストーリー展開であることを知っていれば、プレイして後悔することはないんじゃないかな。

   使い方

攻略

移動場所を選ぶシーンまでは、全キャラの好感度を上げる選択肢を選んでいくことで、共通化が可能。それ以降は目的のキャラを優先する選択肢を選んでいけばいい。向日葵エンドとメリーエンドは、どのキャラのルートにも入れなかったときのバッドエンド。向日葵と一緒にお風呂に入った後の選択肢で、ルートが分岐していている。

（by Suno）