絶望少女〜復讐の性裁教室

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婚約者の未来を奪った相手に復讐せよ

将来を期待されていたピアニストで恋人のさなえが自殺して意識不明となり、医者から回復するのは奇跡と言われて絶望していた主人公の高志。さなえが入院して三カ月が経過した頃、高志はかろうじて立ち直る。ちょうどそんなタイミングで音楽の非常勤講師を頼まれ、さなえの出身校へ赴任することになった。だが、そこで待ち受けていたのは、さなえを自殺に追い込んだ要因といえる2人の少女だった。1人はピアニストの卵である佐伯美紀恵で、もう1人は新崎聖美だ。実は、娘である美紀恵のライバルを排除しようと彼女の父親がさなえの指を折るよう企て、聖美が事故を装ってさなえの指を扉に挟んで骨折させたのである。憎むべき相手が突然目の前に現れ、一時は動揺した高志だが、復讐することを決意するのだった。

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本作は広崎悠意氏がシナリオを担当する学園凌辱ゲームだ。広崎悠意氏の描く緊迫感のある世界はシリアスで楽しめるが、今回は救われない話になっている。まさしくタイトル通り彼女らに深い絶望を与えてくれる。後味が悪いストーリーは好みではないという人は気をつけたほうがよいかもしれない。気になるＨシーンのほうだが、彼女たち3人の処女を奪うところは当然のこととして、繰り返される凌辱シーンでも彼女らは快楽をほとんど感じず痛がり嫌がっている。ヒロインたちを嬲り続けたいと思うサディストにはたまらない作りだといえるんじゃないかな？

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復讐を考えている主人公は、まずは協力を申し出てきた久永小夜子に対し、信頼するための儀式として凌辱する。それで小夜子の覚悟を確認してから復讐に乗り出していくことになる。ターゲットの聖美は自分勝手で、自分の目的のためならば他人（場合によっては自分自身）がどうなってもよいと考えている。その性格を利用し、作曲家である主人公は知り合いの音楽関係者へ紹介すると騙してその身体を弄んでいこうというものだ。もう片方の美紀恵は自分一人汚れ役を逃げているため、付け入る隙がないので小夜子と策を練ってワナに嵌めていこうとする。本作の物語の結末はバッドエンドはともかくとして、凄惨なものだ。美紀恵が本来起こさないような行動に出させるために小夜子に自殺未遂をさせるなど、なかなか壮絶な覚悟で主人公と小夜子は復讐に臨んでいるので、プレイヤーも覚悟を決めてプレイしよう。

この作品で個人的に気になるのは、インストーラーやランチャーだろうか。それらに表示される文字が背景画像と重なっていて見づらいんですよね。これはぜひ次回作からは改善してほしいかなと思う。

ゲーム本体のほうはかなり柔軟にカスタマイズできるシステムとなっている。文字サイズや行間、各キャラクター別に色やフォント（影、縁取り、太字の処理）を設定可能だ。選択肢ごとにしおりを自動セーブする設定にもできる。中にはそこまで必要か疑問に思うようなものまであるほど。ただ、フルスクリーンへの画面切り替えが重複しているので、OSの標準ルール違反となっているメニューバーからのサブメニューポップアップ（ダウン）表示なしの直接実行となるほうはなくしたほうがよい気がする。

システムをここまでチェックすると快適そうに思えるが、実際にはあまりプレイするのには快適だとはいえない。それはテキストの瞬間表示がないためだ。設定⇒シナリオ表示⇒読むペースで文字を表示するのチェックを外しても、文字がウェイトありの表示であるためイライラさせられる人もいるのではなかろうか。あと、選択肢は一度選んだものは色が変わるので、攻略する上で役立つと思う。ちなみに、CGモードの枠は57カ所あり、シーンは15種類だ。ただし、差分CGが別登録なので、差分なしだとCG枚数は20枚減ほどと考えておいたほうがよい。

作品全体を見た場合、2800円（DL版）という価格でかなりボリュームのあるテキストを楽しめるので、じっくりとストーリーを楽しみたい人にお薦めだと思う。凌辱劇であり、ドロドロとした女同士の戦いを垣間見せられるため、萌えなどは求めてはいけない。まあ、いわずともこのタイトルを検討する人はそんなことは考えていないと思うけどね。

   使い方

攻略

物語の本編へ入る前に選択ミスがあるとバッドエンドとなってしまう。本編に入ってしまえば、復讐が完了するまで話が流れていくが、ゲームの日数と特定の日までに聖美の開発を行なわないと見られないシーンが発生する。終盤は結城たちに復讐を手伝わせるかどうかでエンディングが分岐している。シーン自体はおまけのリプレイからも回収できるシーンもある。攻略チャートでは美紀恵のシーンを1つリプレイから回収しているが、セーブ4を読み込んで進めても同じシーンを見ることができる。

（by 天城螢）