ぶり〜ど！Breed-island.

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女だけの島へ漂着した主人公の運命は？

ツーリングしていたら海岸で謎の組織に拉致され、不審船でどこかへと連行されそうになってしまった主人公のジュン。彼は無抵抗で拉致されることをよしとせず、組織に抵抗して海へ飛び込んで逃亡を図るのだった。大荒れの海に飛び込んだ彼は気を失い、気がついたときには見知らぬ島で若い女性たちに助けられた……ようなのだが!?

プレイ開始直後にすぐ分かりますが、コメディ路線のゲームであります。ストーリー的には深いことは考えてはいけません。なぜ言葉が通じるのかとか、女の子たちの服が普通に考えてそんな島では手に入らないよな〜、なんて考え出したらきりがありませんからねぇ。ノリと勢いでコミカルなストーリーを楽しんでくださいという作品といえます。まあ、シナリオはちょっとボリュームがないんですけど……。お手軽ハーレムゲームなのでそのあたりは少々割り切りが必要です。

© 2006 Gash

流れ着いた島がお約束的で、女性しかいないアマゾネス的な社会のところ。食料だとかペットにしたいとかさんざんな言われようの中で、主人公は長老的なお婆様の屋敷へ連行され、神の使者として迎え入れられるのであります。女しか生まれないこの島へ遣わされた使者というわけです。いきなりスゴイことになっているでありますよ。いきなりハーレムエンド的なCGと共に歓迎の宴が始まるわけで、ちょっと驚かされるんじゃないかな？　そのCGでなにやらジョッキを持っているのがそういう島に似つかわしくないとか思ったりする人もいそうですが、そこは愛嬌ということで……。島の女の子たちはこれまで男という存在そのものを知らなかったので、（リサ以外は）み〜んな無垢でウブで乙女であります。って、お婆は当然別としての話ですが……。

勉強熱心なリサに媚薬効果ありの酒（もちろん島で作られた酒）を一緒に飲んで迫られ、種馬生活のスタート。リサ以外は子作りがどういうものなのか知らないのでヒロインたちの反応が本作の見どころのひとつといえます。次々とヒロインたちの処女を奪っていくことになるわけですが、全員としたところで本編の開始。そこからヒロイン別のルートになるものの、思ったよりもサクサクと進んでエンディングへ到達してしまう。攻略可能なヒロインは6人だけど双子のユイとマイはセットになっているんで、ヒロイン個別＋ハーレムでルートは6通り。しかし、ヒロイン別のルートに入るまでとその後のボリュームが50％ずつといった感じなのが微妙で物足りなさを感じるかもしれません。

ストーリー的には島の謎が判明するエンディング直前で衝撃的なSF展開が待っていますが、あまりにも唐突すぎて呆然としてしまいました。いくらなんでもほとんど伏線らしきものがないままにそれはちょっと厳しいかと……。まあ、エンディングは各キャラ2種類ずつでいろいろ意外なオチが楽しめるんじゃないかな？

システム面ではゲームのセーブデータまわりが使いにくいかもしれません。1画面で表示されるのはわずかに3個であり、45個のセーブカ所が用意されているとはいっても使い勝手はいまいち。せめて1画面に8個ぐらいはセーブデータの表示をしてほしい気がします。でも実はそんなのはたいした問題ではありません。本作のシステムで最大の問題はOS標準とは逆の右がOKで左がキャンセルという仕様です。もうこのゲームのUI（ユーザーインターフェイス）を設計した人は何を考えているのやら……。ユーザーも普段いろいろとアプリケーションを使っているんだから左がOKで右がキャンセルというWindowsの標準仕様に慣れているわけで、わざわざユーザーが使いにくくなるようなUI設計をしていては、操作をミスりそうになったりしてユーザーのストレスが溜まりやすくなり、不評になることは必定。どのような意図にしろOS標準と逆にするのは異常なことであり、プロとして恥ずかしいことなのでは？　以後の作品がユーザーの購入判断のボーダーラインギリギリになったときに不利になるわけだし、この仕様って単に設計者の趣味であって誰にもメリットがないマジであり得ない仕様だと思う。

CGモードへの登録はミサキが20、アーチェが14、リサが15、ユウナが17、ユイ・マイが15、その他が7の計88カ所、回想モードはミサキ8、アーチェ7、リサ7、ユウナ7、ユイ・マイ7、その他1の計37カ所です。価格を考えるとボリューム的に不満を感じるかもしれません。

このゲームを楽しめるのはやはりハーレム系が好きという人でしょう。とはいっても、これ、ハーレムエンディングがCG2枚と物足りないのが少々厳しいかも。むとうけいじ氏の絵が大好きという人ならば買っても安心ですけどね。

   使い方

攻略

選択肢の選び方によってはちょっとしたイベントが抜けてCGが漏れたりしますが、選択する前にいったんセーブしておいて確認すればよいのでそれほど難しくはないでしょう。併記している選択肢はCGの分岐なので直前でセーブしておき両方とも選んでください。なお、併記している選択肢は左側の選択肢で通過してクリア確認をしているので、右側の選択肢で通過するともしかすると何か不都合が発生するかもしれません。リサは途中の選択肢「すっごく興奮した」「別にそうでもない」でその後のシーンすべてで使われるCGのメガネ有無が決まるため、CGの回収はちょっと面倒です。

（by 天城螢）