School ぷろじぇくと☆

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風紀委員存続のために風紀を乱せ!?

通っていた学園が倒産したため、転校を余儀なくされた宮前圭太。転校した学園で風紀委員となった圭太だったが、学生たちは皆、超が付くほどの真面目人間ばかり。このままでは風紀委員の予算削減は必至。それどころか風紀委員専用の寮の存続さえ危ない。予算獲得のため、圭太と寮の仲間たちの風紀委員存在感アップ作戦が始まった!!

ゲームは主人公たちがいろいろな作戦を実行していくことで進んでいくんだけど、この作戦というのが、学生が真面目すぎて風紀委員の仕事がないというのなら風紀を乱してしまえばいいという、本末転倒というかメチャクチャなものばかり。さらに風紀委員のメンバーは抜けているというか、ツメの甘いキャラばかりなので作戦は全て大失敗。失敗するたびに他の真面目な学生を巻き込んでのドタバタ騒ぎになるというコメディだ。ストーリーに関しては良く言えば奇想天外、悪く言えば支離滅裂。どのキャラのルートでも開いた口が塞がらないほどの超展開が待っている。なにしろ、いきなり校舎が変形して巨大ロボになってしまうし、超古代文明や宇宙人が攻めてくるしで、完全なバカゲーノリ。このノリについて行けるかどうかでストーリー面での評価は分かれてしまいそうだ。個人的にはこういう突き抜けたバカゲーは好きなのでかなり楽しめたけどね。

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そして、このゲームの最大の特徴はアトリエかぐやの萌えゲーという点。アトリエかぐやというと、エロ街道爆走ブランドというイメージがあるけど、今作ではエロよりもキャラ萌えに重点が置かれている。妹タイプの桜小桃、お間抜けな天然娘の文月蛍、幼なじみ系の日向遥、クールで毒舌な神代雫と、キャラのタイプも各種取りそろえましたという感じ。ドタバタを繰り広げる中で主人公とヒロインが惹かれあっていくという過程もしっかりと描かれているのでプレイ前の想像以上に楽しめた。ゲームは基本的に主人公視点で進んでいくんだけど、時折ヒロインの視点に切り替わることがあり、これが予想以上の効果を上げている。萌え要素はアトリエかぐやの弱点の1つだっただけに、こうした新しい挑戦をするのは高く評価したいところですな。

ただ、残念だった点もいくつか。まず、萌えを意識しすぎたためか、Ｈシーンが今までと比べてパワーダウンしている点。作品の方向性からゲーム序盤からメインヒロインのＨ全開というのは難しかったんだろうけど、それならサブキャラを登場させてそのサブキャラのＨシーンを入れるなりすれば、Ｈのパワーダウンは防げたはず。特にハーレムエンドがなかったのは残念。シリアスな純愛系のストーリーというわけではないのだから、ハーレムエンドがあっても不自然ではなかったはずなんだけどねぇ。まあ、それでも一般的な萌えゲーに比べればＨシーンのボリュームは十分すぎるほどではあるんだけどね。それから細かい部分のツメの甘さも気になった。小桃シナリオでは最短で8月6日に初Ｈになり、2回目のＨは8月18日。それなのに主人公は「昨日の今日だしな…」などと言い出す。8月6日の翌日が8月18日？　8月7日や8月17日はどこにいっちゃったの？　このゲームは2025年という設定になっているけど、20年ほどの間に暦が変更されたということ？　こういうシナリオの不整合は他のルートでも散見される。あと、8月に入っても夏休みにならないというのは違和感があるね。これはシナリオの不整合ということではなく、そういう設定なんだろうけど、何でそんな設定にしたんだろう？

物足りない点はあったものの、アトリエかぐやの新しい方向性を示したゲームであり、新路線の1作目としては高い完成度を持った作品。システムはこれまでのアトリエかぐや同様、使いやすいものだしね。バカゲーが好きな人はもちろんだし、気に入ったキャラがいればプレイして損はない。アトリエかぐやにはこの路線で2作目、3作目を出してもらいたいね。

   使い方

攻略

目的のキャラを選び続ければエンディングを見ることはできる。小桃と雫にはエンディングが2種類あるので、セーブをして両方を回収しよう。すみれエンドはすみれ以外のキャラのシナリオがある程度進んでいないと選択肢が出ないようなので、注意すること。Ｈシーン中の選択肢はシナリオには影響しないが、CGが分岐するので必ず両方を見ておくこと。

（by Suno）