メイドさんと大きな剣

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ご主人様のために戦う4人のメイドさん

ごく普通の中流家庭に育った神楽堂槇人は、ある日、父から衝撃的な事実を告げられる。実は神楽堂家は日本でも有数の財閥であり、槇人は家督を継ぐために本来の屋敷に帰らなければならないというのだ。そして、槇人1人では大変だろうから、数人のメイドをつけてやるという。驚くやらあきれるやらの槇人の元にやってきたのは巨大な剣を持ったメイドたち。彼女たちアナザー・ワンと呼ばれるメイドは、主を守るために闘うことが使命だというのだが…。

©May-Be SOFT

物語は『メイドさんと大きな剣』というタイトル通り、巨大な剣を背負った4人のメイドさんをヒロインとして進んでいく。ヒロインとなるメイドさんはクラスメイトで槇人が憧れていた御剣咲耶、槇人たちの担任の教師の愛染理緒、恥ずかしがり屋の後輩の行葉棗、神楽堂家と敵対する家から送り込まれた刺客の環零那の4人。プレイしていてちょっと意外だったのは、ストーリー的に「メイドさん」よりも「大きな剣」の方に物語の比重が置かれているという点。物語的にはヒロインはボディガードでも傭兵でも問題はないという感じ。なので、メイドものを期待して、このゲームをプレイするとちょっと肩すかしになってしまうかもしれない。ただ、戦闘シーンは迫力満点。カットインやアニメーションを使った演出も効いているし、テキストもくどくならない程度に緊迫感のあるものになっている。残念だったのは戦闘のほとんどが、メイド同士の訓練ということ。敵が襲ってきて、主人公を守るためにメイドたちが戦うという流れなら、もっと緊張感のあるストーリー展開になったんじゃないかな。

そして、戦闘シーンと同じかそれ以上に良かったのが、何気ない日常シーン。ツンデレヒロインの咲耶にぶっ飛ばされたり、スチャラカ教師の理緒にからかわれたり、純情な棗をからかったりと、日常のドタバタが生き生きと、楽しく描かれている。このドタバタ感は同じくMay-Be SOFTの『モノごころ、モノむすめ。』と同じノリ。『モノごころ、モノむすめ。』ではヒロインが10人いたのに対して、今作ではヒロインが4人に減ってしまったので、ドタバタがパワーダウンしてしまうのではと心配していたんだけど、それは全くの杞憂だった。むしろ、1キャラあたりの密度が上がって、よりキャラの魅力を引き出しているという感じだ。

Ｈシーンに関しても、『モノごころ、モノむすめ。』などと比較して、より完成度が高くなっている。まず目につくのがアニメーションが良くなっていること。今まではテキストウインドウ以外の部分がアニメーションしているだけだったのに対し、今作では全画面がアニメーションするようになった。さらに、漫画のコマ割のように画面を分割し、一部分だけをアニメーションさせるなどの演出もアリ。心なしか、動きのスムーズさも良くなっているような気がする。イベントCGに比べて画質が少々落ちるのが残念だけど、アニメーションはオフにもできるので、画質が気になるのならオフにすれば問題なし。そして、さりげなくすごいと思ったのが、Ｈイベントのシチュエーションがほとんど被らないこと。Ｈイベントは1キャラに付き6〜7あり、お目覚めフェラあり、裸エプロンあり、女体盛りありとバリエーション豊富で、同じシチュエーションでのＨというのがほとんどない。普通、これだけの数のＨシーンを用意すれば、シチュエーションが被ってしまうものだけど、そうなっていないのはたいしたもの。ほどよく主人公がスケベなのも好印象。

May-Be SOFTというとストーリーは二の次、エロメインのヌキゲーメーカーというイメージがあったんだけど、ここ最近のMay-Be SOFT作品を見ていると、認識を改めないといけない気がしてくる。Ｈシーンはもちろんのこと、シナリオにも力を入れているという印象。まだ全ての点で完璧とはいえないかもしれないけど、1作ごとに良くなってきているので、今後に注目していきたいメーカーの1つかも。このゲームもメイド萌えよりも、メイド燃えという人ならストライクゾーンに来るはずなので、是非プレイしてもらいたいね。

   使い方

攻略

選択肢の数はそれほど多くないので、難易度はそれほど高くない。7日目の夜の時点でセーブをしておけば、効率よくエンディングを回収することが可能。全キャラのエンディングを見ると、タイトル画面から「？？？」が選択できるようになるので、このシナリオをプレイすればコンプリートだ。

（by Suno）