こいいろChu! Lips

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壺から出てきたキューピットが恋のレクチャー

海外出張をしている父親から送られてきた正体不明の壺。その壺から出てきたのは、なんと恋をかなえるキューピット！　キューピットの花恋は主人公の恋をかなえるため、主人公の家に居候を決め込む。まったく進展しない主人公の恋に業を煮やした花恋は、恋愛のレクチャーを開始する！

物語は花恋が巻き起こすトラブルに主人公が巻き込まれて…という流れ。これはどのキャラのルートに進んでも同様。物語終盤で恋人になった女のコとの間に事件が発生して、花恋の協力で事件を解決してハッピーエンドという定番ともいえるストーリー展開だ。定番ではあるんだけど、最初は恋愛に対してあまり興味を持っていなかった主人公が、1人の女の子のことを真剣に考えるようになるというのがきちんと描かれていたのは好印象。ただ、事件が起きてそれを解決していくというのは物語のクライマックスになるはずなのに、その部分があっさりと流されているのは盛り上がりに欠けるかな。もうちょっと主人公がヒロインのために駆けずり回るところを描いた方が物語が盛り上がったんじゃないかな。

©Peas Soft

そして、なんといってもこのゲームの最大のポイントは花恋の存在。花恋の性格はキューピットというよりは小悪魔的。主人公に出て行けといわれるとウソ泣きをして、主人公が慌てて家にいてもいいというと、見つからないようにニヤ〜リと嗤う、そんな性格のキャラ。恋のレクチャーをするといっても、強引に押し倒してＨをしてしまえばOKというノリだし。かなりメチャクチャなキャラなんだけど、陰湿さが全くないから悪いイメージはナシ。この性格設定は上手いなぁ、と。さらに主人公の恋の手助けをするといっても、やることといったら怪しげなアイテムを出すことだけ。やってることは未来から来た某ネコ型ロボットと変わらない。花恋のアイテムの使い方もメチャクチャだから、結局主人公がトラブルに巻き込まれて終わってしまう。キューピットとしてはダメダメなんだけど、もしこのゲームに花恋がいなかったら、まったく面白くないゲームになっていただろうね。

ゲームのボリュームはCGが差分抜きで128枚、Ｈイベントの数は1キャラにつき3回ほど用意されているので、純愛系ゲームとしてはかなり頑張っている方でしょう。特にCG枚数100枚超えというのはお見事。ただ、CGの中には体のバランスがおかしいものが混じっているのは気になった。明らかに手足が短かったり、関節があり得ない方向に曲がっていたりね。それと、これはゲームの出来には直接関係のないことだけど、メーカーのホームページ見ても誰が攻略可能なヒロインなのかわからないのも気になる。このゲームで攻略可能なのは花恋、春日美咲、宮塚渚、真部しずく、一ノ瀬未来の5人。だけど、メーカーのホームページを見ると、香田優や望月凜果なども攻略可能に見えてしまう。優のツンデレがっ！　とか、委員長に癒されたいっ！　なんていう人もいるだろうけど、そういう人は完全に裏切られてしまうことになる。メーカーからすれば攻略可能ヒロインを少しでも多く見せて、より多くの人に買ってもらいたいっていうことなのかもしれないけど、こういうやり方は好きじゃないなぁ。Peas Softに限ったことではないけど、攻略可能ヒロインとサブキャラは分けて紹介して欲しいね。

全体としては悪くはないけど、このゲームでなければという突出した部分、圧倒的なウリがないゲームだというのも事実。とはいえ、完全に破綻していたり、プレイして不愉快になるような所はないので、CGが気に入ったらプレイしてみてもいいかと。

   使い方

攻略

選択肢の数は多くないけど、どの選択肢を選べばいいのか分かりづらいものが多い。選択肢を間違えると、恋人選択のシーンで目的のキャラが出てこないことがあるので要注意。CGモード、回想モードには空きがあるけど、これは（たぶん）空きスペース。

（by Suno）